「さつきちゃん、だよね?」




後ろから声をかけられて、身体が少しだけ跳ねた。
首だけ振り返ってみるとさっきすれ違った女の子。





「さつきちゃんの席は、窓側の前から4番目だよ」




にっこり笑って席の方へ指を指す。




「あ、ありがとう、ございます……」




ちゃんと目を合わせることが出来なくて、最後の方は声が小さくなっちゃった。



窓側の……前から4番目って……あ、ここかな。


ストンッと椅子に座って隣の席を見ると———。




「っ……!!」




うわっっ!!
さっき下駄箱で会った人だ!!