「うっし、朝メシ食ったら頑張らねえとな」

「期待してるよ、怜。思ってる以上にきついからさ」


 結弦が不敵な笑みを浮かべて言う。

 男子達が草を刈っている間、わたしと美輝は旅館のお手伝い。
 三連休真ん中の今日はチェックアウトとチェックインが多く混在する忙しい日らしく、ちゃんとお手伝いができるかどうか不安だ。

 しかしそんな不安は、運ばれてきた朝食を見ると一瞬で吹き飛んでいった。

 具がたくさん入ったお味噌汁にお漬物、たまご焼きに焼き魚、冷ややっこと梅干しと明太子、煮物は小鉢に分けられていて、デザートまで付いていた。

 味はもちろん文句なしのおいしさで、昨晩お腹いっぱい食べたはずなのに、お釜で運ばれてきたごはんをまたもやみんなで平らげた。