部屋に戻ると、美輝が雑誌を広げて布団の上に寝転がっていた。
「おかえり。デート楽しかった?」
「うん、おかげさまで。美輝はデートじゃなかったの?」
てっきり美輝も怜と出かけていると思っていたから、部屋にいるとは思わなかった。
「お風呂あがってからあっちで喋ってたんだけどね。怜が寝ちゃったから帰ってきちゃった」
「そっか、怜も疲れてたんだね」
「あいつ今日結構はしゃいでたからね。さっ、わたし達もそろそろ寝よう」
時計の針は二十三時を指している。わたしたちは歯磨きと洗顔を済ませると、電気を消して布団に入った。
美輝とふたりで寝るのも久しぶりだな。そう考えると、やっぱり眠れそうにない。