最近では同性愛者のSNSなんかで出会いを探せばそのうち相手は見つかる。でも、それはそれで何だか妥協してしまっているかのような気がして仕方がない。心のどこかでボーイズラブやガールズラブのマンガのような、運命的な出会いを期待してしまっているのだ。
 
「あの……」

 不意に彩音が声をかけてくる。
 
「決めました。私、月曜日に本田先輩に告白します」 
「まさか、女性しか愛せないって?」