「やっと触れられた~ずっとこうしたかった。

どれだけ触れたいと思ってたか…」

ため息混じり安堵感漂う声で下を向きながら

目を瞑っている。




私は手を握りながら、一点集中。

ボーッとナビの現在地のボタンを見る。

放心状態。


その私の横顔を見るなり

「凄く可愛い。ほんとに綺麗。」


「いやいや、突然すぎて、ちょっと話が

入ってこなくて。」






私の過去なんてほんとにありえない。


男なんてすぐに寄ってきて、

ちょっと気が合う振りをすれば、

すぐにコロッとだ。

飽きたら、じゃーねー!とでも言うように

何人も同時進行出来ている自分に優越感。

たまらなかった。

逆に散々言われる事だってあたわけで…

とにかく、常に周りには男がいた。