児童養護施設で育った、みなしごの少女、(うてな)ひなげし。
彼女は、複雑な事情から荒んだ高校生活を送り、最終的には中退してしまうことになった。
施設は十八になると自立しなくてはならず、高校中退という状態で、ひなげしは一人暮らしを始めることに――。
バイトをしてもうまくいかず、厳しい生活を強いられるなか、ひょんなことからイケメンの外国人を救うことに。
なんとその外国人はとある資産家の息子らしく、大金持ちの様子だった。
彼、コナーはノイローゼに苦しんでおり、まともに食事ができないというが、ひなげしの作ったお手軽貧乏メシは、大喜びで食べることができるらしい。
奇妙な金髪の青年に、手料理をふるまうことになったひなげしは、彼の本当の正体を知らない。
彼は、腹違いの血を分けた兄であった――。

不良少女と、イケメン御曹司との、お手軽貧乏メシを通して綴る、家族の物語が始まる――。