私もその気持ちは分かったので、お礼を言って別れた。






目が覚めたらまだ夜明け前だった。
変な時間に目覚めるのはいつものことで、起き上がる。閉まったカーテンの向こうは暗い。

いつも置いてある場所から鍵を拝借して、玄関を出て扉を閉めた。秋が去ったこの季節の朝は寒い。

首を竦めながらコンビニに行く。
コーヒーも買ってしまって、店内のイートインスペースでぼんやりしてから、翡翠の家に帰った。

開けようと玄関の前に立つと、勢い良く扉が開け放たれた。ぶつかるかと思った。

驚いた顔の翡翠と目が合う私も、驚いていたと思う。