そんなことを考えながら味わっていると、翡翠が箸を置いた。
「人でも殺したか?」
笑って尋ねられた。私は咀嚼を一瞬忘れた。
「……殺してたらどうする? 一緒に埋めに行ってほしいって言ったら」
「俺車持ってねえけど」
「問題そこじゃないでしょ」
「電車で行ける距離なら」
「シャベルは現地購入するの?」
「俺、折り畳みシャベル持ってるけど」
「……もしかして人埋めたことある?」
「若干引いた顔すんのやめろ」
それは引くに決まっている。人生でそんなに折り畳めるシャベルが必要だろうか。
翡翠は何か考えた後、席を立った。