十月のある日雫はバイトが終わり自転車で帰っていた


雫が自転車を漕いでいると猫が飛び出してきてびっくりしてこけた


(痛ったー)

歩行者の人が自転車をおこしてくれた


「ありがとうございます」

自転車を押して歩いてマンションに向かう



(うっ、足が痛いよ~ぐすっ)

雫は携帯を出して竜二に電話した

(走りに行ってるかな?)



「もしもし?」

「り、竜二さん……」

「どうしたの?」

「今どこ?」

「家だよ」



「ふぇ、えーん……」

「ど、どうした?」


「ヒック……自転車でこけたの、もう歩けない迎えにきて……ヒック」

「わかった。どこ?」

「コンビニの前……」

十分ほど待つと竜二が車でやって来た

「大丈夫?」

「痛いの……こんな痛いの初めてなの」


竜二は雫を抱き上げて車に乗せる

「ちょっと自転車を明日まで置かせてもらうように頼んでくるね」

「うん」


雫はずっと泣いていた