二人きりになった
「雫さん」
「はい」
「竜二をよろしくお願いします」
「いえ、とても優しくしていただいてます」
「竜二は二男なんだ」
「そうなんですか?」
「まだ、竜二からは聞いてないんだね」
「そうですね……まだお互いまだまだ知らない事だらけで夕方から私がバイトに行くのでゆっくり話す時間もなくてですね……これからです(笑)」
「私はやっぱり長男が継ぐものだと思ってたから長男がやりたい事があると大学の時に言ったときは正直びっくりしてね。
でもまだ高校生だった竜二が後を継ぐと言ってくれて」
「高校生の時からですか?」
「うん、まあ大学までは自由にやっていたが会社入ってからは必死でしてたみたいだね」
「それは聞きました。私、竜二さんは人の上に立てる人だと思いますよ。お父様に似てらっしゃいます」
「そうか……じゃあ大丈夫かな、まだまだ心配なんだが」
車がやってくる
「雫ちゃんがお寿司好きだから寿司屋でいい?」
「ああ」