土曜日の朝、竜二のマンション

「じゃあ、大学に行ってきますよ。ご飯してますからゆっくり今日は休んでくださいね」

寝室に声をかけて雫はオープンキャンパスの手伝いに出掛けた



夜十二時を回っても雫が帰ってこない

竜二はそわそわして待っていた

(雫ちゃん初日にお酒呑んで寝てるからな、どっかで酔って寝てないといいけど)

ガチャンと玄関の音がした

竜二はソファーで寝たふりをする



雫は静かにリビングに入ってくる

「あれ?竜二さん、寝室で寝てください」

竜二は雫に抱きついた

「もう、また寝たふりですかー(笑)」

「どこかで寝てるんじゃないかって思って」

「大丈夫ですよ、大学の友達と久しぶりに呑んだので話いっぱいしてて遅くなりました」

「雫ちゃんバイトいつも入ってるから遊ぶ暇ないよね」

「バイト好きなんで(笑)ごめんなさい遅くなって、もう寝て下さいね」

「えっ、一緒に寝るよ」

「お酒呑んでるんで私はソファーで寝ますよ」

「それなら俺だって呑んで帰ったら雫ちゃんと寝れないじゃん」

竜二は拗ねた

「わかりました……シャワーして着替えます」

「うん!」


雫が寝室に行くと竜二はスースーと寝ていた


(眠たかったんだ(笑))

そっと布団に入る



朝、雫はトイレに起きてご飯のセットをしにダイニングに行く

(あれ?ご飯が炊けてる)

「雫ちゃんおはよー」

「おはようございます。ご飯が炊けてます」

「うん、タイマーしてみた(笑)」

「食べますか?」

「うん、荷物くる前に雫ちゃんの荷物全部運ぼうか?」

「はい、お願いします。あの……」

「ん?」

「本当にアパート引き払っていいんですか?」

「うん、当たり前だよ」

「あまりにも贅沢しすぎて……」

「荷物運んだらこれからのこと話そうか?」

「はい」