竜二はフロアに戻った
「内田さん、もういいですよ。時間がないのでお客様を迎える準備にあたってください」
「はい」
竜二は外に出て業者にお茶を配る
「室外機は部品を交換しないと無理ですね。また治しておきます」
「ありがとうございます。請求は本社の方へ送っておいて下さい。経理に話は通してますので」
「わかりました。おい!終わったとこから撤収してくれ」
竜二は帰っていくトラックに頭を下げる
「急だったのに人を集めていただいてありがとうございます。またお礼に伺います」
「仕事だから(笑)」
竜二は最後の車に頭を下げ店内へ入る
「みなさん、今日は突然のことですみませんでした」
頭を下げた
「朝の出勤の方だけに頭を下げさせるのは非常に申し訳ないのですが開店時に元気のよい挨拶とお詫びの言葉を十五分仕事しながらお客様にお願いします。早朝手当てをつけさせてもらいます。では開けます。各自持ち場へ」
みんなバラける
竜二は店長と外に出て待っているお客様の前に行く
「皆様いつも当店をご利用いただき誠にありがとうございます。本日はこちらの都合で開店時間を遅らせてしまい大変ご迷惑をおかけしました。ただいまより開店いたします」
二人は深々と頭を下げた
中から内田がドアを開ける
「おはようございます!いらっしゃいませ!」
店内に従業員の挨拶が飛び交う
(活気がある……)
竜二は大きな入り口で店長はもう一つの入り口で頭を暫く下げた
三十分ほどして流れが落ち着いてきたので竜二は朝の人達に声をかけていく
内田に声をかけた
「前の面接の時に何故言わなかったんですか?」
「店長が店を良いものにすることを言うんだぞと言ってたので」
「基本そうですが、どこの店舗も愚痴だらけだったですよ。まあ店長のことはまた考えます」
「はい正直今の店長ではみんなついていけません」
「何か変化が?」
「離婚したらしいです。本社から書類とか取り寄せてましたから」
「課長でまだ止まってるのかな、ありがとうございます」
竜二は店長のところに行く
「店長、私は本社に戻ります」
「はい」
「掃除の人は?」
「来たり来なかったりで」
「そういうのも報告してください。シルバーで派遣されているとはいえ誰かがいないなら代わりにしなければ……必要で雇ってるんですからね」
「はい」
竜二は本社に電話する
「真中です。真木へつないで」
「はい、おはようございます」
「おはよう。今から舟木店を出る。昼休憩とってから出社する。何かあるか?」
「山口さんがお見えになりました」
「一時に戻ると伝えといてくれ」
「わかりました」
(汗かいた、一度着替えに戻ろう)