サクラスーパー舟木店に到着していた

竜二は店の鍵を開けて店内を見てまわる

内田がやって来た

「おはようございます。早いですね」

「おはようございます。客がいないときに見ておきたいとこもありまして」


「仕入れのトラックが到着するので裏にいます」

「はい」



エアコン業者の車が次々とやってくる

「おはようございます。急に申し訳ありません。お願いします」


一人一人に頭を下げた

人数を揃えてくれていた為どんどんフィルターを外していき洗っていく

朝からの社員とパートさん達も次々とやってくる

竜二は一人一人挨拶をしていく



(店長はいつ来るんだ!)

スタッフルームに入る

「今日は皆様に草引きを頼んでしまって申し訳ございません」

「大丈夫です。私達も気になってましたし」

皆が頷いてくれた

「店長はいつも遅いんですか?」

「そうですね、ギリギリですね」


「それに、最近お酒の匂いが残ってますね」

「あー、そうね」

「店内の掃除は?」


「トイレは時間で決まってますけどフロアは最近いませんね」

「掃除で雇ってる人が二人いるはずですが」

「時々見かけますね、毎日はいませんよ」



竜二は背広を脱いだ

「すみません、じゃあ草むしりに取り掛かってもらえますか?」

みんな一斉に立ち上がる

竜二は店内のモップがけを始めた


草むしりを終えた人達が戻ってきた

「部長、掃除してたんですか?」

「誰かがやらないと……清潔が一番です。内田さんを呼んできてください」

「はい」

内田がやって来た

「部長、僕がしますよ」


「大丈夫です。もう終わります。レジを一つ開けてみんなに飲み物渡してあげて下さい、あとエアコンの業者にお茶を十本通して袋に入れておいて下さい」

「はい」



暫くして内田が戻ってきた

「部長、店長室電気がついてます。後は僕が……」

「ありがとうございます」


汗を拭って店長室に入る

「おはようございます」

竜二から声をかけた


「あっおはようございます」

立ち上がると机には缶コーヒーが置かれていた


「……みなさん草むしりを終えて休憩に入ってます。貴方は何もしてないのに呑気にコーヒーですか?店長ならもっと早く来るべきじゃないですか?」


竜二は店長に近付いた


「酒の匂いが残ってますね。それでお客様の前に立つんですか?改善できないようなら覚悟しておいて下さいね」