四日には竜二は父の横に立ち来客に紹介された
そして年始の挨拶などで一月はバタバタと過ぎていった
紀之と、広樹の結婚式も二人で出席し
そして……
翌年の二月の大安の日曜日
式場
「雫ちゃん、出来たよ」
「貴志さん、ありがとうございます。お客様なのに頼んじゃってごめんなさい」
「いやいや、去年の二組もやってきたし、花嫁が綺麗になるのは嬉しいね。雫ちゃんは若いから化粧のノリもいいね」
「竜二さんの秘書の方にブライダルエステをしたほうがいいよって言われて通ったんですよ」
「確かにね、今度綾にも薦めてくれるかな(笑)」
「はい(笑)」
コンコン
「雫ちゃん、準備できた?」
竜二が入ってきた
「はい」
「可愛いね、貴志ありがとう」
「いや、まだまだこれからお色直しもあるから」
「雫ちゃん、ごめんね。仕事の関係で少し長くなってしまうけど」
「大丈夫です。竜二さんのこれからの支えになる人達ですから」
「じゃあ、行こうか」
「はい」
教会式が終わり雫はブーケトスをした
みんなが取り合う中、雫はもう一つ花束を持った
「綾さん、これどうぞ」
「えっ!」
「ブーケです。二つ用意してもらってました(笑)貴志さんとお幸せに……」
「ありがとう。さすが貴志のヘアアレンジだなって思う。可愛い」
「はい、可愛くしてもらいました」
「雫ちゃん、そこはまた……控えめに(笑)」
「あっ、また言っちゃった(笑)」
「男はほっといていいの。可愛いものは可愛いんだから自分で可愛いと思わなきゃ」
「俺が言いたいのに」
「雫ちゃん、可愛いよ」
「あっ、お兄さん。ありがとうございます」
「兄貴まで……」
「結婚式は花嫁が主役だからな。可愛いじゃないか」
「へへっ、竜二さんもカッコいいよ。後で前髪おろしてかわいくなってね(笑)」
「かわいいって……雫ちゃん、それは家で言って」
「はい(笑)」
二人の楽しい結婚披露宴が始まった
竜二のテニス仲間が盛り上げてくれ華やかな式となった