竜二のマンション

「雫ちゃん忘年会三十一日になった。みんな忙しくて」

「わかりました。じゃあ午前中にバイト出て、昼から上がらせてもらいます」

「そうだね、午前中忙しいだろうね」

「竜二さんは休み?」



「休み。三十、三一、一日が休みで二日は各店舗を回るから出勤して三日が休みで四日から通常通り仕事かな」

「わかった」



「一日は俺の実家に行って色々決めるよ。で三日に雫ちゃんの実家に挨拶に行きたいから予定聞いておいてくれる?」

「はい、あっじゃあ三十一日バイト終わって買い物して帰りたいから車で送ってもらっていい?」

「わかった」


竜二は真木の妊娠のことも話す

「そっか、簡単に出来る人もいれば中々授からない人もいるね。命って不思議」




十二月三十一日、大晦日、居酒屋

幹事の祐介の音頭で全員で乾杯する

来年結婚する紀之と彼女、忍の彼女も紹介された



「俺らも正月に具体的に決めるよ。再来年の二月に結婚する予定。お前ら空けとけよ」


「あと、急で悪いけど来年の四月に俺らも……」

広樹は照れて頭をかいた



「紀之はさ、彼女いるの聞いてたけどさ、竜二と広樹は付き合いだしたとこじゃん。ビックリしかないんだけど」



「まあ、春に雫ちゃん見付けて半分職権濫用で食事に行ったからな~」

「もう~でも嫌だったら断ってるよー(笑)」


「年齢的にさ、次付き合うなら結婚も頭に入れるだろ?」



「俺は逆に去年振られたぞ(笑)」
祐介が愚痴る



「そうだったな。みんなで慰めたな(笑)」


「美咲、飲まないの?」


「うん、禁酒、禁煙よ(笑)」

「それってもしかして……」

「そうなの、だから式することにしたのよ。ウェディングドレス着たくてね、お腹が目立つ前に写真も撮りたいじゃない」



「広樹はデキ婚かよ」

「まあな、でも結婚するつもりだったからやっちまった感は全然ないぞ」



「じゃあ、お腹の子供に乾杯~」

「乾杯~」

「雫ちゃんお料理教えてね」

「私でいいんですかね。広樹さんのお母さんとかでなくて」


「県内にいないからね。私の実家に広樹も住むかもしれないのよ」


「婿養子じゃなくて?」

「うん、多分ね。でもまだわかんないけど私一人っ子だしね。広樹が雫ちゃんの料理を美味しいって食べてたからそれだけでも覚えたくて」

「美咲が料理ねー」