竜二のマンション

「疲れたでしょ」

「大丈夫」

「お風呂すぐ溜めるね」


竜二はお風呂が湧くと湯船につかりタオルを目の上に置いた




(竜二さん出てくるの遅い……長風呂の人じゃないのに)

浴室を覗きにいく

「竜二さん」

「……」


ドアを開けた

「竜二さん、大丈夫?」

「えっ、どうした?」

竜二はタオルを取った

「こっちがどうした?だよ。返事ないし出てこないから心配したよ」

「悪い」



竜二は立ち上がった

「キャッ、もう急に立たないで」


雫は恥ずかしがって部屋に戻っていった

「今さら?(笑)可愛いなぁ」

竜二は頭にタオルをかぶり出てきた

「もう、竜二さんたら」

「ごめん、今日回った店舗のこと考えてた」



「考えるのはお風呂では禁止です!竜二さんはのぼせるから」


雫は足にナイロンを巻いてお風呂の準備をする

「一緒に入ろうか?」

「大丈夫です。ビール呑んでて下さい」

「はーい」

雫は浴室に入っていった



(最初の三日間しか一緒に入らせてもらえなかったもんな(笑)何でも自分でしちゃうし……照れるとこも可愛いけど俺我慢してんのわかってんのかねー)

竜二はビールを一気に飲み干した


「あの、竜二さん」

顔だけ出してきた雫

「ん?」

「着替え持って入るの忘れたからちょっと向こうむいてて」


竜二はバスタオル姿の雫を抱き上げた

「バスタオル巻いてるんだから大丈夫でしょ、家には二人しかいないんだから恥ずかしがらなくていいのに」


ソファーに運んで雫にキスをした



「病院いついく?」

「えっと水曜日の午前中に予約入れた」

「ついていく」

「仕事あるからいいよ」

「俺が聞かなかったら一人で行くつもりだったんだろ?土曜日もあるのにさ」



「土曜日は混んでるかなって……」

「自転車も買わなきゃだろ?」

「あっ、そうだ」

「まだまだ甘えるのが下手だね」


竜二は雫の唇にキスして首筋、鎖骨へキスしていく

「ギプス取れるまで我慢するからね」

「我慢してたの?」

「うん、当然。一度しちゃうとね(笑)」




竜二は雫の頬に軽くキスをした

「ごめん、風邪引くね。服着ておいで」

「はい」

(竜二さん、優しい……)