受験生なら誰でも一度は持つだろう、将来への不安や迷い。
それに押しつぶされそうになった主人公が、神隠しにあい現実から離れた世界へ迷い込んでしまう。
神隠しにあうまでの主人公の心理描写が繊細に描かれていて、リアリティーと共感からスッと物語に引き込まれます。
印象深いのは『風鈴』の存在。ストーリーに深く関わってくる風鈴が、様々な形で読者の心に響いてきます。
特にラストでの使われ方には、感動致しました。素晴らしい表現力だと思います。
爽やかな読後感で、元気を貰える作品でした。
素敵な物語をありがとうございます。