触れた唇が薄く、男っぽさを感じない。


「やりたくなるとわりぃ~からダァメ!」


悠希の唇を押し返したら負けずに両手であたしの頬を包み、まぶたにキスをしてきた。


「ねぇ知ってる?愛してるって思うと人はまぶたにキスしたくなるらしいよ」


からかうつもりでテレビでやっていた心理テストの話をふっかけてどんな反応がかえってくるか試してみる。


「間違いないじゃん!」


そう口にした悠希は真っ直ぐな瞳であたしを見つめ、かわいらしい顔に笑顔がプラスされ、思わぬ反応に逆に照れてしまった。


く~っ。本当こいつ最高!


布団を頭から被り、こらえきれない恥ずかしさを必死で隠そうとすると、悠希は布団にくるまるあたしに抱き付き、離さない。


「歩ぅ~かっわい~」


「く、くるひいぃ~」


もがき苦しんでいたら力を緩めてくれ、布団から解放され顔を出す。


すると悠希は再びあたしのまぶたに軽くキスをした。


「愛してるとするんだろ?」


悠希の一言一言に溶けてしまいそうで、もうどうにでもしてくれ状態だ。


「愛だよ愛…ぬうお~ん!!」


わけのわからない事を口走り、あたしは完璧に壊れた。