車に気付いた瑠衣は窓から車内を覗き、あたしを見つけるなり手を振ってドアを開けた。
「遅れてごめ~ん」
「だいじょ」
「全然大丈夫。よし、カラオケ行くか!」
唯に声をかけようとするとあたしの声に慶太の声が被さり、慶太は張りきって嬉しそうに言葉を発する。
なんなの!?マジムカつくんだけど!
あたしに対する態度と瑠衣に対する態度に温度差がありすぎて、怒りは頂点に達しかける。
いや。
こんなレベルでめげていては慶太を手に入れられるはずはない。
耐えなきゃ。
我慢しなきゃ…
「瑠衣、カラオケでいいよね?」
「うん!あたしは飲めればどこでもいいです!」
「んじゃカラオケなら酒飲めるし、決定な!」
場の雰囲気を壊すまいと話を進め、あっという間に話しはまとまり、四人を乗せた車はカラオケ屋へ向け走り出した。
「つきあわせてごめんな」
急に誘い、瑠衣に申し訳なく感じて前に座る二人には聞こえない小声でこっそり謝ると
「もしかしたら慎(しん)から電話くるかも」
瑠衣はちょっと不安そうな顔で話し出した。
瑠衣も春斗同様うちのアパートの上の階に彼氏と住んでいて、彼氏はあたしの友達でもある慎だ。
元は家出少女だった瑠衣。
じつは年をごまかし店で働いているが、現在17歳になったばかり。
「慎に瑠衣借りちゃったって後で電話するから」
「歩さんが言えばわかってくれますよ。アイツなぜか歩さんにだけは弱いみたいだし」
友達とはいえ、断りもなしに人の彼女を合コンに誘うなんてあり得ない話だ。
一言相手に言うならまだしも、順番すら間違っている。
うわぁ~悪かったな。本当ごめん…
瑠衣の表情から不安さを察したあたしは、伝わりもしないのに心の中で何度も二人に謝っていた。
そんな状況とも知らずに車はスピードをあげ、四人の会話はほとんどなくカラオケ屋に到着だ。
「着いたぞ」
慶太の一声で皆車を降り、カラオケ屋の眩しい光の中に向かい歩いて行く。
店内に入り、初めてその時。
紹介されるはずの男の顔がハッキリと映し出された。
「マジかよ…」
慶太の人脈の凄さ。
想像を遥かに超え驚いた。
絵に描いたような美形。
色白。
目はパッチリしていて二重の線がくっきり。
まるで芸能界にいそうな感じ。
漫画かよとツッコミを入れたくなる風貌で、あまりの衝撃にあたしは言葉を失い、男を見て固まってしまった。
「遅れてごめ~ん」
「だいじょ」
「全然大丈夫。よし、カラオケ行くか!」
唯に声をかけようとするとあたしの声に慶太の声が被さり、慶太は張りきって嬉しそうに言葉を発する。
なんなの!?マジムカつくんだけど!
あたしに対する態度と瑠衣に対する態度に温度差がありすぎて、怒りは頂点に達しかける。
いや。
こんなレベルでめげていては慶太を手に入れられるはずはない。
耐えなきゃ。
我慢しなきゃ…
「瑠衣、カラオケでいいよね?」
「うん!あたしは飲めればどこでもいいです!」
「んじゃカラオケなら酒飲めるし、決定な!」
場の雰囲気を壊すまいと話を進め、あっという間に話しはまとまり、四人を乗せた車はカラオケ屋へ向け走り出した。
「つきあわせてごめんな」
急に誘い、瑠衣に申し訳なく感じて前に座る二人には聞こえない小声でこっそり謝ると
「もしかしたら慎(しん)から電話くるかも」
瑠衣はちょっと不安そうな顔で話し出した。
瑠衣も春斗同様うちのアパートの上の階に彼氏と住んでいて、彼氏はあたしの友達でもある慎だ。
元は家出少女だった瑠衣。
じつは年をごまかし店で働いているが、現在17歳になったばかり。
「慎に瑠衣借りちゃったって後で電話するから」
「歩さんが言えばわかってくれますよ。アイツなぜか歩さんにだけは弱いみたいだし」
友達とはいえ、断りもなしに人の彼女を合コンに誘うなんてあり得ない話だ。
一言相手に言うならまだしも、順番すら間違っている。
うわぁ~悪かったな。本当ごめん…
瑠衣の表情から不安さを察したあたしは、伝わりもしないのに心の中で何度も二人に謝っていた。
そんな状況とも知らずに車はスピードをあげ、四人の会話はほとんどなくカラオケ屋に到着だ。
「着いたぞ」
慶太の一声で皆車を降り、カラオケ屋の眩しい光の中に向かい歩いて行く。
店内に入り、初めてその時。
紹介されるはずの男の顔がハッキリと映し出された。
「マジかよ…」
慶太の人脈の凄さ。
想像を遥かに超え驚いた。
絵に描いたような美形。
色白。
目はパッチリしていて二重の線がくっきり。
まるで芸能界にいそうな感じ。
漫画かよとツッコミを入れたくなる風貌で、あまりの衝撃にあたしは言葉を失い、男を見て固まってしまった。