「っく…」


「マジ、ごめん」


「大丈夫だから。やるの中途半端に終わってしらけたでしょ?もう一回シャワー浴びてきたら?」


「…」


「早く。あたしも次入るし」


「わかった」



バスローブを羽織り、手にバスタオルを持って部屋をあとにした悠希。


悠希が消えたベッドは一人ではスペースが開きすぎて、やたら広く感じ寂しかった。


「はんぱねぇ。あっ…くっ」


うずくまり一人腹の痛みと戦い、上掛けを力一杯握りしめる。


汗ばんだ体がより一層汗ばむ。


凄く痛い。


子宮が突っ張る。


涙目で唸りテーブルに目を向けたら、置かれていたライターに貼られた二人のプリクラが色褪せてて、それすらせつなくなった。


いくら考えたって出てきやしない。


悠希が何を考えこんな行動をとったのか。


何がこんな上がり下がりのある夏にしてしまったのか。


「バカァ…悠希のバカァ…。マジ、意味わかんなっ…」


10分近く文句まじりにうなり続け、寝返りを何度もしていたら、徐々に痛みが薄れだした。


そんなこんなをしていたら、シャワーを浴びさっぱりした悠希がバスローブ姿で髪を拭き、部屋に現れた。