二人は長い長いキスを交わし、そのまま床に崩れ落ちた。


いつもは悠希が上に跨がるのにこの日ばかりはあたしが上に跨がり、悠希の唇に噛み付きまくった。


快感なんかじゃなく、体がすり減ってしまうくらい愛して欲しい。


刻んで刻んで刻んで。


溶けて悠希の一部になりたい。


ずっと離れないでいたい…


与えられる愛情が与える愛情に変わった瞬間。


この手を振り払い、自ら遠くの地へ行ってしまう選択肢が間違いなんじゃないかと思えた。


たかが1ヶ月。


されど1ヶ月。


二人の時間を絶ってしまうのは危険な賭け。


埋まらない時間を埋めたくて。


会えない日々を埋めたくて。


あたしは悠希の体に吸い付き、濃厚なキスマークを付けた。


「ねぇ、悠希。お願いがあるの」


「ん?」


「中に出して」


「歩…」


「お願い。出してよ…」


そして悠希に懇願し、初めて中に悠希の精液を出して貰ったんだ。