「ここじゃ~ん。やべっ、最高に綺麗な店なんだけど」


「うぉ~ヴィトンとはまた違う高級感だな。やたら光で眩しいし、白っぽ過ぎて入りづらっ」


「ってかさ、何見に来たわけ?」


「俺のブレス買いたいなぁって。けど、たけぇかな」


ガラス張りで清潔感のあるティファニーに着き、二人で店の入り口に立ち止まっていると


「いらっしゃいませ」


さっきとはうって変わって落ち着いた雰囲気で、店員が出迎えてくれた。


「あ~どうも」


「マジ、キョドるんだけど…」


田舎者丸出しで、ドキドキして店内に入って行く。


ガラスのショーケースはライトに照らされ、触れちゃいけない輝きを放ち、指紋一つなしでキラキラしている。


銀色の製品がバランスよく並べてあり、どれも眩しく見え、変に緊張する。


びびってる場合じゃない。


今のあたしがすべき行動。


それは悠希に似合うアクセサリーを真剣に選ぶのみ。


店内を一回りしてみたら、目に付く物全てが可愛い。


「あ~これもいい!でも、これも似合う!」


ケースに綺麗に飾られたたくさんのアクセサリーを見て夢中になり、一人はしゃいでいたら、隣に悠希がいない。


悠希は離れた場所で真剣にアクセサリーを見つめていた。


「独り言とか恥ずかしい~誰も隣にいないのに話しかけちゃったよ。でも、本気で迷う。悠希はなんでも似合うだろうな」


スラッとした体系にティファニーのシルバー。


悠希にすごく映えるはず。