店員は二人のやりとりを見て一緒になって笑い、にぎやかにレジの会計は終わった。


「また来てくださいね」


「は~い。でも次はこんなにお菓子は買いませんよ。あははっ」


「そう言わずに二人でいらしてくださいよ」


「次はふたカゴ分のお菓子買いますんで~ってのは冗談でまたきま~す」


袋いっぱいのお菓子を悠希が持ち、あたしは店員に手を振り、愛想よく外へ向かった。


「ありがとうございました!」


外まで一緒に出てきた店員が深々と頭を下げる姿を確認し、車に乗ってドアを閉める。


と同時に「ぷっ。ぷははははっ」


悠希がこらえていた笑いを一気に放出し、大声で笑い始めた。


「お子さんだって。ははははっ!」


あたしも悠希の笑いにつられ、大声で笑えてしまう。


「うちら夫婦に見えたってよ!なんかすげえ~」


悠希はあたしと夫婦に間違われたのを嫌そうにせず、いい笑顔を浮かべていた。


若干鼻の下も伸び気味だ。


「子供いそうに見えたなんて、歩、老けた?」


「そうそう。年寄り!う、うそだからな!!」


「あぁん!?」


「でも、歩との子供かぁ~」


互いにかわす冗談。


言いあうのがなんかくすぐったい。


この雰囲気を壊したくない。


このまま語り合いたい…


あたしは自分の気持ちが止まらなくなっていた。


「悠希はジャニ系だから男の子でも悠希に似たら女顔だろうなぁ~目がパッチリで色白の超かわいい子になるね」


「歩に似たら、口悪くて態度デカくてとんでもない子になるな!」


「それひどくない!?」


あたしが笑って軽く肩を叩くと、悠希は真剣な顔付きになった。