「歩ちゃん、冷た〜い」
西野君は手を払い除けられたのが面白くないのか、負けじと再びあたしの足を撫でて来る。
太ももをすり抜け、スカートの中に指先を忍ばせ、下着にまで触れている。
本当に嫌で仕方ないあたしは西野君の手を掴み、胸まで引っ張り上げ、ニヤッと笑った。
「こら、やめ〜い。悪い手が」
「だって全然構ってくれないじゃん。なぁあ、歩ちゃ〜ん。最近、男出来たろ?」
「何をぬかしてんだか。ったく」
彼氏がいるともいないとも意思表示はせず、話しをはぐらかし、作った酒を二人の前へ差し出す。
西野君はグラスを手に取り、酒を飲んではあたしの顔付近までまた顔を近寄らせ、凄く見て来る。
このままじゃ、唇が顔に当たるんじゃないかってくらい近い。
「ぜってぇ、男出来たよ」
「だからぁ〜何ぬかしてんだっつの」
二人のやりとりを西野君の後輩はそれまで口を挟まず見ていたが、ずっと見ている訳にもいかない事に気付いたのか会話にまざってきた。
「先輩、歩ちゃん可愛い可愛いって仕事中も俺に言って来ますもんね。そりゃ、彼氏出来たとしたら問い詰めたくもなりますよね」
「だろ!!お前わかるよな!?俺の気持ち」
「わかりますよ〜好きな女は取られたくないですからぁ」
「そうなんだよ、俺歩ちゃん大好きなんだよ。なのに歩ちゃん最近かまってくんねぇの。だから男だなってさ」
「えっ、でももう先輩結婚決まったじゃないですか」
「えっ!?」
思わずあたしは大きめな声をあげてしまった。
西野君が結婚。
年単位であたしを好きだと言い追いかけまわしてきたのに、彼女がいるを通り越して結婚。
雷が身に落ちたかのような衝撃が全身に走る。
西野君とあたし。
二人は過去に体と体を混じり合わせた男女の中で、あたしに対し何度も好意をアピールしてくるのに気分を良くし、つい体を許してしまっていた。
だから席に座るのも気まずいし、また誘ってやれる女なんて思われたくもない。
あたしには
悠希がいるのだから…
西野君は手を払い除けられたのが面白くないのか、負けじと再びあたしの足を撫でて来る。
太ももをすり抜け、スカートの中に指先を忍ばせ、下着にまで触れている。
本当に嫌で仕方ないあたしは西野君の手を掴み、胸まで引っ張り上げ、ニヤッと笑った。
「こら、やめ〜い。悪い手が」
「だって全然構ってくれないじゃん。なぁあ、歩ちゃ〜ん。最近、男出来たろ?」
「何をぬかしてんだか。ったく」
彼氏がいるともいないとも意思表示はせず、話しをはぐらかし、作った酒を二人の前へ差し出す。
西野君はグラスを手に取り、酒を飲んではあたしの顔付近までまた顔を近寄らせ、凄く見て来る。
このままじゃ、唇が顔に当たるんじゃないかってくらい近い。
「ぜってぇ、男出来たよ」
「だからぁ〜何ぬかしてんだっつの」
二人のやりとりを西野君の後輩はそれまで口を挟まず見ていたが、ずっと見ている訳にもいかない事に気付いたのか会話にまざってきた。
「先輩、歩ちゃん可愛い可愛いって仕事中も俺に言って来ますもんね。そりゃ、彼氏出来たとしたら問い詰めたくもなりますよね」
「だろ!!お前わかるよな!?俺の気持ち」
「わかりますよ〜好きな女は取られたくないですからぁ」
「そうなんだよ、俺歩ちゃん大好きなんだよ。なのに歩ちゃん最近かまってくんねぇの。だから男だなってさ」
「えっ、でももう先輩結婚決まったじゃないですか」
「えっ!?」
思わずあたしは大きめな声をあげてしまった。
西野君が結婚。
年単位であたしを好きだと言い追いかけまわしてきたのに、彼女がいるを通り越して結婚。
雷が身に落ちたかのような衝撃が全身に走る。
西野君とあたし。
二人は過去に体と体を混じり合わせた男女の中で、あたしに対し何度も好意をアピールしてくるのに気分を良くし、つい体を許してしまっていた。
だから席に座るのも気まずいし、また誘ってやれる女なんて思われたくもない。
あたしには
悠希がいるのだから…