夕日に照らされたそこは一見辺鄙で小さな神社だけれど、朔が私を抱えたまま鳥居を潜ると――。
「わあ……昨日も思ったけど不思議」
どこにそんな敷地があるのか、大きな池の上に浮かぶ雅な朱色の神宮と広大な境内が現れる。
そして、その周囲には一度足を踏み入れたら迷って出てこられなくなりそうなほど広い神苑。
日の光があるところで見ると、そのスケールの大きさがわかるなあ。
改めて神宮を見渡していると朔が私を地面に下ろし、両方の着物の袖の中で腕を組んだ。
「ここは俺たち神が暮らす世界――神世だ。あの大鳥居はその入り口、門の役割を果たしているが、基本的には俺の許可なく神世には繋がらない。まあ、まれに自分の力でここへ迷い込む人間もいるがな」
朔の意味深な視線を受けた私は「ん?」と首を傾げる。
しばらくそうやって見つめ合っていると、どこからか声が聞こえてきた。
「おかえりなさーいっ」
本殿に続く橋を渡って、境内にいる私たちのところへやってきたのは涙でぐちゃぐちゃになった顔をした白くんだった。
「雅様ーっ、戻ってきてくれるって信じてました!」
私の腰に抱き着く白くんをなんとか受け止めると、その後ろから犬の姿をした黒さんが追いかけてきて、ぼんっと煙を立てながら人間の姿になる。
「わあ……昨日も思ったけど不思議」
どこにそんな敷地があるのか、大きな池の上に浮かぶ雅な朱色の神宮と広大な境内が現れる。
そして、その周囲には一度足を踏み入れたら迷って出てこられなくなりそうなほど広い神苑。
日の光があるところで見ると、そのスケールの大きさがわかるなあ。
改めて神宮を見渡していると朔が私を地面に下ろし、両方の着物の袖の中で腕を組んだ。
「ここは俺たち神が暮らす世界――神世だ。あの大鳥居はその入り口、門の役割を果たしているが、基本的には俺の許可なく神世には繋がらない。まあ、まれに自分の力でここへ迷い込む人間もいるがな」
朔の意味深な視線を受けた私は「ん?」と首を傾げる。
しばらくそうやって見つめ合っていると、どこからか声が聞こえてきた。
「おかえりなさーいっ」
本殿に続く橋を渡って、境内にいる私たちのところへやってきたのは涙でぐちゃぐちゃになった顔をした白くんだった。
「雅様ーっ、戻ってきてくれるって信じてました!」
私の腰に抱き着く白くんをなんとか受け止めると、その後ろから犬の姿をした黒さんが追いかけてきて、ぼんっと煙を立てながら人間の姿になる。



