「二人はバレー部だったっけ?」

「うん、そうだよ」

「身長いくつあるの?」

「葉月ちゃんこそ何センチ?」


「………150かな?」

葉月は少し言葉につまる

翼は席を立って葉月の隣に立つ

「(笑)150ないでしょ?」

「秋月くん、ひどいな〜(笑)確かにさ小学生でも私より高い子たくさんいるけど……」

「で?いくつ?140ー?」

小さい声で言う

「146」

「ん?聞こえないや」

翼は葉月の顔の前までかがみ、耳をすませる

「146センチだよ!」

「わっ、もうー、耳さけるじゃん(笑)あー、かがむと腰痛え」

翼は姿勢を元に戻し椅子に戻る

「葉月ちゃん4センチは意外と大きいよ」

匠が立ち上がって翼と並ぶ

「どう?俺たち4センチ差なんだよ、俺が186、翼が190」

「本当だ」

二人は椅子に座った

「座って目線ちょうどいいんじゃない?(笑)」

葉月はぷぅーと頬を膨らます

「ラーメン食べて下さい!」

「いただきまーす(笑)」

ズルズルとラーメンを食べ始める

「熱っ、葉月ちゃんはいつから働くの?もぐもぐ」

「来月からですよ、由香さんから引き継ぎして今度は頑張らないと」

「今度?」

「あっ、こっちのことです、じゃあ、残りの荷物運んでくるんで……」

葉月は頭を下げて勝手口から外に出た



月末をむかえ、病院のほうへの挨拶が終わり、由香さんから話を聞く

「これ自己流だけど、私が書いた引き継ぎ用紙(笑)」

「はい、ありがとうございます」

「まあ、智歌さんという強みがあるから楽しくやってね」

「そうですね(笑)由香さんもお幸せに」