2年後……室山大学の大学寮生は食堂でテレビを見ていた

「おーー!」

拍手と歓声が響く

翼は大学3年になり、全日本入りをしていた

テレビではオリンピックのバレー中継が放送され今や日本のエースと呼ばれていた

「すげー、翼先輩………」

後輩達も応援に力が入る、翼がスパイクを決めると男達の低い声が食堂に響く

食事の後片付けをしながらテレビを見ていた葉月も手がとまる

「葉月さんも落ち着いて見れば?(笑)」

匠がカウンターに寄ってくる

「ありがとう、小野くんも見れば?」

「まあ、見るけどさ(笑)翼が選ばれるとはなー」

「ねっ(笑)」

「葉月さんのお陰だよ」

「私は何もしてないけど……まあ、褒め言葉は沢山いったね(笑)」

「やっぱり、翼は褒めて伸びるタイプだったんだな………で、現状は?いつ付き合うの?」

「小野くんには結局秋月くんは隠せないんだね」

「だって、嬉しいことあったらニコニコしてるしさ、ほんとあいつわかりやすい」

「秋月くんが寮生の間は付き合わないよ、それはちゃんと話した、智歌さんが産休に入るから暫く忙しいしね、赤ちゃん連れて働くっていってるから(笑)」

「元気だなー」

「まあ、ここは家も同然だからでしょ」

「確かに……先輩達も遊びにくるもんな」

「次期キャプテンとしては秋月くんの居ない間の後輩達をどうまとめるのかだよね」

「いや〜翼居ても後輩と一緒レベルだからさ、変わんない(笑)」

「確かに(笑)」




テレビではスパイクを決めて吠えている翼がいた



END