「先輩、声デカいし……まさか言うとは思わなかったし……」

「謝ったのは……そういう理由だったんだなって思っただけ……都合のいい女になるところだった、はっきりいってくれたらよかったのに……」

「俺は葉月さんがいいんだよ」

「何で彼女いるのにキスするのよ!バカみたい、付き合ってもない人とキスしちゃって、私も拒めばよかったけど……」

「拒まなかったじゃん、俺のこと嫌じゃないじゃん」

「嫌いじゃないけど、まだ好きでもない!彼女いるのわかってたら拒んでたよ………秋月くんの浮気じゃん……」

「浮気?」

「そうでしょ?彼女いるのに……」

「浮気は向こうだよ、別れようっていったのに別れてくれない……」

「どういうこと?」

「別れようっていうのに嫌っていうんだよ、メールは送ってくるけど電話にはでねぇ、ちゃんと話したいのに……夏休みに友達からメールが来るんだよ、誰かと歩いてた、スーツを着た男とホテル街で見たとか、SNSでも色々行ってるのアップしてるけど自撮りじゃないんだよ、誰かが撮ってるのわかるのに認めないんだよ」

「夏から小野くんが調子悪いって言ってたのはそのせいなの?」

「匠が?」

葉月は頷いた

「うん、匠は知ってる、葉月さんと会って楽しいのも知ってるし、この間の事も匠には内緒に出来なかった」

「内緒って言ったのに話したの?」

「うん!だって嬉しくて」

「どこまで話したのよ?」

「全部」

「バカなの?」

「バカじゃねーよ、よかったなって言ってくれたよ」

「はぁ、もうそういう思ったこと全部口に出すの子供だから」

「共感して欲しい、匠ならしてくれる」

「単純だから褒めておけばいいんでしょ、感情のままプレーするのやめなさいよね」