葉月は何も答えれなかった
「葉月さんは最初からすごく話しやすくてもっと話したいって思ってた、食堂に来ると迎えてくれる笑顔が可愛くていつもいいなぁって思うんだー」
翼は葉月の肩に頭をのせた
「他のね、寮生と話してると軽くヤキモチを妬くんだよね…………でも………今は………葉月さん、ごめん、ごめんね……………」
抱かれていた手が緩み葉月の肩にずっしりと重みを感じた
だから、自分の部屋で寝ればいいのに、全く……
葉月はゆっくりと翼を横にさせて布団をかけた
謝られちゃった……
どうとればいいんだろ、普通に考えて部活に集中したいから付き合えないとか……私も寮生沢山いるのに付き合ってもいいのかな?駄目?
キスがただしたかっただけ……のごめん?
もう、わかんない、とりあえず今日秋月くんが弱ってるのは間違いじゃないから考えない……逃げなかった私もいけないし、部屋にも入れた……
葉月は膝を抱えて頭をつける
…………いい匂い
翼は目をあけた
目の前には葉月の後ろ姿があった
「葉月さん」
葉月は振り向いた
「起きた?よかった(笑)もう時間だからそろそろ起こそうかと思ってたの」
翼はゆっくり身体を起こした
「俺、葉月さんに抱きついてなかったっけ」
「すぐ、寝たよ」
「昨日寝れなかったから……ごめん」
「眠かったなら帰って寝ればよかったのに」
「いや、あのまま帰ってても寝れてないし、葉月さんと出かけてここ来て気が緩んだんだと思う」
「そう、私が役に立ったならよかったよ、食べよっか(笑)」
「うん、いただきます」
「いただきます」
「うまーい!他のおかずもうまーい!」
「しーっ、声が大きいよ、シャワー室に誰か行ったら聞こえるから」
「あっ、そうだ」