「えっ、大丈夫なの?」
「意識はあって、本人は大丈夫っていってるけど頭に当たったから念の為って病院から言われた、俺はこれから帰るんでまた後で」
「うん、わかった」
大丈夫かな………頭って………
夕食の時間を終え片付けをしていると匠が帰ってきた
「あっ、おかえり、秋月くんの具合どう?」
「うん、大丈夫だけど……」
「だけど?」
「帰るって駄々こねてさ、説得するの大変だった」
匠は札をとり葉月からおぼんを受け取る
「すみません」
「ううん、全然……」
匠は椅子に座り食べ始める
葉月は奥から出てきて匠の前に座った
「ボールが頭に当たったの?何してて?」
「うん……試合形式でね、味方のサーブを前衛でくらっちゃって………」
「普通相手側見て頭に手当てるんじゃないの?」
「詳しいね(笑)」
「テレビで映るでしょ」
「サーバーがジャンピングサーブうつ人で速いサーブだからまあ当然それなりなんだけどサーブ打ったら翼は移動しなくちゃいけなかったからサーバーを見てないといけないはずなのに忘れてて立ってたんだよ、でサーブもミスして翼に当たったって訳」
「はぁ、何やってんの……当然どこに入るかサインも出してるはずだよね」
「もちろん、あっご飯のおかわりもらっていいですか?」
「うん」
葉月はおかわりを持ってくる
「明日実は練習試合で、それをまあ参考にして大会のレギュラーを想定するって監督から言われてて、それで翼が帰るってごねちゃったんだよ、練習試合が終わって、俺が保険証持ってお金も持っていかないとあいつ帰れないから夜になるな(笑)」
「日曜なのに帰れるの?」
「総合病院だから緊急用で開いてるはず」
「私、行こうか?車もあるし」