「うん、葉月さん(笑)小さいから年上に見えなかった」
「小さい人はいっぱいいるでしょー」
「高校卒業して働き始めたのかと思ってタメだとばっかり……なっ、匠」
「翼が葉月ちゃんて呼ぶから俺もそうだと思ってました」
「別にいいよ、普通に話しても、一応短大出てるから20歳だよ」
「お酒飲めんの?」
「飲めるよ(笑)」
「ほら、翼食うぞ、葉月さん仕事あるんだから早く食べないと」
「あっ、うん」
「ゆっくり食べていいよ」
葉月は洗い物を始めた
一年生か……気さくに話してくれる秋月くんは明るそうでチームでもムードメーカーなんだろうな、小野くんは逆に冷静で回りが見えるタイプ、いつも食事も一緒に来るし仲良いよね
顔と名前は一致していたけど学年や部活まではまだ把握出来てなかった葉月だった
食事を終えて部屋に戻る二人
「翼、葉月さんによく話かけるな」
「そうだなー、話やすいかな、なんかあの人ツボるんだよね〜(笑)ちっちゃくて可愛い、20歳に見えないよな〜、見てると笑っちまうんだ、癒し系かな」
「癒し系か?そんなにふわっとはしてないと思うけど……」
「うーん、俺だけの癒しかもしんない、からかったら反応してくるのが面白いし、下から見られるとさ可愛くね?」
「下からって、大抵の女は下からだろ?俺らデカいし」
「そうだけど……まあ、なんかいいんだよ(笑)」
二人は部屋の前でわかれた
翼の携帯が鳴った
「全く、またかよ……」
翼は電話をとらなかった
週末、寮に電話がかかってきた
「あっ、葉月さん?小野です、今病院にいるんだけど、翼の分夕食なしでお願いします」
「どうしたの?」
「ボールが当たって、念の為一晩入院てことになった」