「どう? 体調は」
1限目が終わってすぐ、彩乃が言った。
安心したと思ったら、結局まだ心配していたのね。
まぁ、それも彩乃の良いところなんだけど。
「あれ? まだ心配してたの? 大丈夫だってばー」
わたしは苦笑いしながら言った。
「そりゃあ、心配するよ。だって、わたしが体調悪くなったら、真子は心配してくれないの?」
「それは心配するけど……」
「でしょう? だから、こうなってもおかしくない!」
「でも、ありがと」
わたしは、にこりと笑ってお礼を言った。が、「だけど」と言ってから、
「マシュマロを食べれるなら、大丈夫!」
と言って、わたしはまたマシュマロの袋を出して、1つ取った。
「もうしなくていいから!」
半分呆れている彩乃の前で、わたしはマシュマロを口の中に入れた。
「ふふ、食べちゃった」
「真子は、本当にマシュマロが好きなのね。真子の『ま』はマシュマロから来てるのかな」
「そうかもしれなーい!」
わたしと彩乃は、声を立てて笑った。