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それから一日は、ほとんど机に突っ伏した状態で過ごしていた。


少しでも顔を上げたら、涙が出そうだったから。


お昼になっても、食欲がわかない。


大好きなメロンクリームパンも、食べたいと思えない。


律……ごめんね。


本人を目の前にして言えたら、どれだけ楽だろう。


けど、律はあれから私と目もあわせてはくれなかった。


「碧さん」


そんな私に、後ろから誰かが背中をつついてきた。


「……なに?」


少しだけ涙に濡れた顔で、振り向く。


清子さんだ。

清子さんはフワリと咲いた花のように笑い、「あなた、他の人と付き合い始めたのね」と言った。


すぐると別れたことが、さも嬉しそうだ。


「先輩とも、もうダメ……」


呟く私に、清子さんは軽く声を出して笑った。


「そう。すぐる以外の男性の事なら、いつでも相談に乗るから。元気だしてね」


表面上だけの、なんの感情もこもらない言葉。


その言葉に、まるで心の中がカラッポになってしまったような気さえする。


すぐるがいなくなった、誠先輩も、律も。


みんな、私から離れていった。


私が、みんなを傷つけた――。