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お腹が減っては戦はできぬ。


というけれど、私の場合は違った。


お腹が減って、焼きそばパンを食べて、お腹がいっぱいになると、眠くなる。


つまり、空腹時でも満腹時でも、戦はできぬ。


特に、窓際の私の席は午後からポカポカと日がよく当たる。


これが夏なら厳しいのだけど、今は秋。


ちょうどいい、気持ちのいい日差しが私を夢の中へと誘導する。

うつらうつらする私の耳に聞こえてくるのは、先生の声。


それがちょうど子守唄代わりになって、夢と現実の間を行き来する。


夢の内容は、とある小さな町の教会。


私はクリスチャンでもないし、教会に行ったことも一度もない。


だから、夢の中に出てくるのは何かの映画で見た建物そのものだった。

教会の中にはたくさんの人がいて、真ん中の通路に立つ私へ拍手を送ってくれている。


あぁ、これは私の結婚式だ。


時々見える自分の真っ白なドレスに、これが幸せなワンシーンだと気づく。


協会の扉を開けば、外に私の王子様が待っている。


そんな感じだ。

私は、夢の中にも関わらずはやる気持ちを抑えきれず、小走りにその扉へと向かった。


大きな深呼吸をひとつして、扉へとてをかける。


そして……思いっきり開いたその先にいたのは――。


「お前、今日から俺の女な」


そう言ってニヤニヤと笑う、森山すぐる――!!