「契約違反」


突然、すぐるがそう言った。


「え?」


「契約。『俺の事だけ信じてろ』」


あっ!!


今更思い出しても、もう遅い。


次の瞬間、すぐるは私の体をベッドへ押さえつけていた。


「いちいち噂に流されてんじゃねぇよ馬鹿」


そう言って、すぐるは私の首筋に小さなキスマークをひとつつけた。


「契約違反、1回な」


それだけ言うと、満足したように私の体を開放した。


待って……首筋ってかなり目立つんだけど!!


鏡を取り出して必死にキスマークを確認する私に、すぐるは更なる契約を言い渡した。


「契約違反のキスマークが3つついたら、罰を行う」


「ば……つ?」


って、どんな??


「嫌なら頑張って守るんだな」


すぐるはそう言って、ニヤリと笑った……。