うんと高い秋の空が、青々と輝いている。
少し冷たいと感じる空気に、紅葉が舞い落ちる小道。
呼吸をするたびに、もうすぐ訪れる冬の寒さを体の内側から感じ取ることができる。
そんな、ある日。
珍しくかかった虹の橋に目を奪われた私は、学校の昇降口の前で立ち止まった。
しっかりと、山から山へかかる虹の橋をどうしても携帯電話のカメラにおさめたくて何度目かのシャッターを押す。
「う~ん……」
が、光の反射でどうしても綺麗にはとれない。
ラスト、もう1回だけ。
そう思い、再び携帯電話をかかげた……その瞬間。
私の目の前に何か真っ黒なものが落ちてきた。
カメラに移った異物に首をかしげる暇なく、ガコンッ!!と何かが地面に当たる激しい音。
「なに!?」
慌てて携帯電話をしまい、見たものは……。
「ゴミ……箱?」
クラスにひとつ、必ず置いてある大き目のゴミ箱だった。
中のゴミが辺りにちらばっている。
なんで、ゴミ箱?
それが降って来た頭上を見上げるが、どこの教室の窓も開いてはいない。
けれど、ゴミ箱にはしっかりと1-Bと、クラス名が書かれている。
「私のクラスのじゃん」
間違いなく、それは私のクラスが使用しているものだったけれど、どうして落ちてきたのかは、さっぱりわからない。
困ってしまいその場に立ち尽くしていると、偶然体育の先生が通りかかった。
男の、筋肉質な先生だ。
「山本、なにしてる」
「先生……ゴミ箱が……」
降って来たんですけど。
と言って信じてもらえるかどうかと迷っていると、「なんだ、これはさっさと掃除しろ!!」と、頭ごなしに怒られてしまった。
「でもこれはっ!!」
「言い訳するな!」
言い訳じゃないってば!
そう思っても、掃除道具をズイッと突き出されると、それを素直に受け取ってしまった。
朝っぱらから、なんでこんな目にあうのよ……。
少し冷たいと感じる空気に、紅葉が舞い落ちる小道。
呼吸をするたびに、もうすぐ訪れる冬の寒さを体の内側から感じ取ることができる。
そんな、ある日。
珍しくかかった虹の橋に目を奪われた私は、学校の昇降口の前で立ち止まった。
しっかりと、山から山へかかる虹の橋をどうしても携帯電話のカメラにおさめたくて何度目かのシャッターを押す。
「う~ん……」
が、光の反射でどうしても綺麗にはとれない。
ラスト、もう1回だけ。
そう思い、再び携帯電話をかかげた……その瞬間。
私の目の前に何か真っ黒なものが落ちてきた。
カメラに移った異物に首をかしげる暇なく、ガコンッ!!と何かが地面に当たる激しい音。
「なに!?」
慌てて携帯電話をしまい、見たものは……。
「ゴミ……箱?」
クラスにひとつ、必ず置いてある大き目のゴミ箱だった。
中のゴミが辺りにちらばっている。
なんで、ゴミ箱?
それが降って来た頭上を見上げるが、どこの教室の窓も開いてはいない。
けれど、ゴミ箱にはしっかりと1-Bと、クラス名が書かれている。
「私のクラスのじゃん」
間違いなく、それは私のクラスが使用しているものだったけれど、どうして落ちてきたのかは、さっぱりわからない。
困ってしまいその場に立ち尽くしていると、偶然体育の先生が通りかかった。
男の、筋肉質な先生だ。
「山本、なにしてる」
「先生……ゴミ箱が……」
降って来たんですけど。
と言って信じてもらえるかどうかと迷っていると、「なんだ、これはさっさと掃除しろ!!」と、頭ごなしに怒られてしまった。
「でもこれはっ!!」
「言い訳するな!」
言い訳じゃないってば!
そう思っても、掃除道具をズイッと突き出されると、それを素直に受け取ってしまった。
朝っぱらから、なんでこんな目にあうのよ……。