何故だか、私は首を横に振っていた。
すると、森山すぐるは私の体を両手ですっぽりと包み込んできた。
大きくて、暖かい。
心臓の音が、すごく近い。
「碧……」
森山すぐるの声が、耳元でする。
息がかかり、くすぐったい。
ヤバイ。
私体中が熱いよ……。
「契約をしよう」
パッと身を離したかと思うと、突然森山すぐるはそんなことを言い出した。
「契……約?」
触れられていた場所が、まだ熱い。
ポーッとして、頭の中が回転しない。
「そう。俺と、碧の、契約」
この人、顔だけじゃなくて声までカッコイイんだ。
耳元でささやかれたら、なんでも言うことを聴いてしまいそうになる。
キュッと胸が締め付けられるように、切なくなる。
「今日から碧は俺の女だ。だから、俺は碧を絶対に名前でしか呼ばない」
あぁ、そういえば。
さっきからずっと『碧』って呼んでくれてる。
「だから、碧も俺のことを『すぐる』と呼べ。それ以外の呼び方は禁止する」
「……すぐる」
呟いてみるだけで、変な感じ。
今まで異性を呼び捨てにしたことなんてないよ。
けれど、森山すぐる……じゃなくて、すぐるはそれだけで満足したように微笑んだ。
笑顔はとても可愛い。
「それから、俺の番号登録したから」
ポイッと私の携帯電話を投げてよこす。
「ついでに、他の男どもの番号は全部消しておいた」
「へっ!?」
あわてて確認する私に、またすぐるは鼻を鳴らして笑った。
「当たり前だろう。碧は俺の女なんだからな」
「ちょっと! お父さんの番号まで消えてるじゃない!!」
「ん? そうか? 最初から男の番号が少なすぎて間違えて消したんだな」
ハハハハッ!
と、今度は声を上げて笑う。
すると、森山すぐるは私の体を両手ですっぽりと包み込んできた。
大きくて、暖かい。
心臓の音が、すごく近い。
「碧……」
森山すぐるの声が、耳元でする。
息がかかり、くすぐったい。
ヤバイ。
私体中が熱いよ……。
「契約をしよう」
パッと身を離したかと思うと、突然森山すぐるはそんなことを言い出した。
「契……約?」
触れられていた場所が、まだ熱い。
ポーッとして、頭の中が回転しない。
「そう。俺と、碧の、契約」
この人、顔だけじゃなくて声までカッコイイんだ。
耳元でささやかれたら、なんでも言うことを聴いてしまいそうになる。
キュッと胸が締め付けられるように、切なくなる。
「今日から碧は俺の女だ。だから、俺は碧を絶対に名前でしか呼ばない」
あぁ、そういえば。
さっきからずっと『碧』って呼んでくれてる。
「だから、碧も俺のことを『すぐる』と呼べ。それ以外の呼び方は禁止する」
「……すぐる」
呟いてみるだけで、変な感じ。
今まで異性を呼び捨てにしたことなんてないよ。
けれど、森山すぐる……じゃなくて、すぐるはそれだけで満足したように微笑んだ。
笑顔はとても可愛い。
「それから、俺の番号登録したから」
ポイッと私の携帯電話を投げてよこす。
「ついでに、他の男どもの番号は全部消しておいた」
「へっ!?」
あわてて確認する私に、またすぐるは鼻を鳴らして笑った。
「当たり前だろう。碧は俺の女なんだからな」
「ちょっと! お父さんの番号まで消えてるじゃない!!」
「ん? そうか? 最初から男の番号が少なすぎて間違えて消したんだな」
ハハハハッ!
と、今度は声を上げて笑う。