ねぇ、誠先輩。



あなたが私を好きと言ってくれたとき、本当に嬉しかった。



きっと、あなたみたいな優しい人を『王子様』って呼ぶんだと思う。

ねぇ、清子さん。



あなたのその外見や成績で、みんな思い込んでると思うの。



あなたが『すごい人』だって。



そんな優等生に疲れちゃったら、遠慮せずに私に頼ってきてほしいの。



だって、あなたは私と何もかわらない、普通の女の子なんだから。


ねぇ、律。



誠先輩のことで、傷つけちゃったよね。



本当にごめんね。



親友なんだから、何も隠す必要なんてないんだよね。



これからも、誠先輩とお幸せに。



私とも、仲良くしてね。

ねぇ、すぐる――。



私とすぐる。


であったのは偶然なんかじゃないんだって。


全部全部、未来へ続くための出来事と出会いなんだって。


だからね、すぐるが弥生さんを失った事も、今ここに通じてるの。


私たちのケンカも、全部未来へ通じてるの。


無駄なことなんて、なにもない。


くよくよすることなんて、なにもない。

ねぇ、すぐる――。



私は一生、すぐるのもの――。



END