私をベッドに押さえつけたままの状態で、すぐるはキスをしてきた。


私の首筋には3つのマーク。


罰を与えられるという、しるし。


すぐるの舌が入り込んでくると、体中がカッと熱くなる。


切なすぎて、好きすぎて涙が出た。


「す……ぐる」


唇の隙間から名前を呼ぶけど、すぐるは離してくれなかった。


そのキスは今までで一番長くて、深かった。


よだれがこぼれて、シーツを汚す。


すぐるが、私の頬に伝った唾液をなめとった。


「ね……どうするの?」


涙目の私が、すぐるへ聞く。


するとすぐるは、「今考え中」と言って、私の服に手をかけた。


「すぐるっ! 待って!」


心の準備ができてなくて、叫ぶ。


知らない世界への扉は、少し怖い。


けれど、すぐるはその声にも耳を貸さなかった。


下着姿にされて、触れられる。


「やだ……」


でも、本当に嫌なワケじゃない。


すぐるになら触れられても嫌じゃない。


全部あげても、いいと思う。


「碧、俺だけ見てろ」


息を荒くしたすぐるが、そう言った――。