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それから、数時間が経過していた。


いつの間にかクリスマスソングは止まり、ケーキも2人で半分以上食べてお腹が一杯になっていた。


チキンとか他の食べ物も用意してくれていたのだけど、それを食べれるほどの余裕はない。


私は、重たいお腹を抱えてベッドに寝転んだ。


「もう、食べれない!」


「色気のねぇ奴」


すぐるはそう言い、楽しそうに笑った。


「だって……」


異性と付き合った経験もないんだから、色気を求められても困ってしまう。


「碧」


すぐるが、私の隣にねころんだ。


「なに?」


「悪かったな、色々と」


「え……?」


「辛かっただろ」


そう言い、すぐるは寝転んだまま、私を抱きしめた。


そのぬくもりに、安心して目を閉じる。


下手をすると、このまま眠ってしまいそうだ。


「私は、大丈夫だよ?」


「あなたの事、一杯知れて、嬉しかったよ」


「碧……」


すぐるが、私の首筋に顔をうずめた。


くすぐったくて、避けようとしたけど……。


「すぐる!?」


押し当てられる唇に、私は慌てた。


キスマーク、つけられちゃう!!


今までも『罰』としてつけられてきたものが2つある。


だから、3つついたら――!