☆☆☆
部活動に熱心な清子さんが、まだ学校に残っていることは最初からわかっていた。
私は、迷わず清子さんが所属している美術部へ向かった。
扉の前で立ち止まり、呼吸を整える。
部室の中からは時折楽しそうな笑い声が聞こえてきて、その中に清子さんの声も混じっていることがわかる。
行くよ!!
自分自身に気合を入れて、扉を開けた……。
私が扉を開けた瞬間、今まで騒いでいた生徒たちがスッと静かになった。
みんなの視線が、私に注がれている。
顧問の教師の姿がないことだけが、救いだった。
「失礼します」
少し大きな声でそう言い、足を踏み入れた。
『よそ者が来た』というあからさまな空気の変化に足が重くなるのを感じる。
「清子さん、ちょっといい?」
私が話しかけると、清子さんはキャンバスから目を離し、「なに?」と、顔を上げた。
「話しがあるの」
握り締めたこぶしに、汗がにじむ。
「いいわよ」
清子さんは一旦部員の面々の顔を見てから、そう頷いた。
部活動に熱心な清子さんが、まだ学校に残っていることは最初からわかっていた。
私は、迷わず清子さんが所属している美術部へ向かった。
扉の前で立ち止まり、呼吸を整える。
部室の中からは時折楽しそうな笑い声が聞こえてきて、その中に清子さんの声も混じっていることがわかる。
行くよ!!
自分自身に気合を入れて、扉を開けた……。
私が扉を開けた瞬間、今まで騒いでいた生徒たちがスッと静かになった。
みんなの視線が、私に注がれている。
顧問の教師の姿がないことだけが、救いだった。
「失礼します」
少し大きな声でそう言い、足を踏み入れた。
『よそ者が来た』というあからさまな空気の変化に足が重くなるのを感じる。
「清子さん、ちょっといい?」
私が話しかけると、清子さんはキャンバスから目を離し、「なに?」と、顔を上げた。
「話しがあるの」
握り締めたこぶしに、汗がにじむ。
「いいわよ」
清子さんは一旦部員の面々の顔を見てから、そう頷いた。