翔の押しに負けた私は、一緒にお風呂に入ることになり、お互いの背中を流しあいをした。お風呂から出て、着替えをしようとすると翔に止められた。

「絵理、それ着てもすぐに脱がすんだから着なくて良いよ」

「きゃっ」

 裸のまま翔に抱き抱えられ、ベッドへと運ばれた。お姫様抱っこなんて初めてだから、恥ずかしくて顔が熱くなった。

「今日は寝かさないって言っただろう」

その言葉通り、私は眠りにつくことはなく朝を迎えた。

 左手の薬指にはめられているエンゲージリングを見ると、翔の隣にいられることが凄く幸せだと感じる。

「絵理、必ず幸せにする」

「今も充分、幸せだよ。この指輪を見ると幸せが一生続くんだって思ってんだ」

「あぁ、そうだな。今日は2人とも仕事は休みだから、今から寝るか」

「うん。さすがに疲れた」

「俺も疲れた」

 そう言いながらも、翔は唇に舌を絡める激しいキスをしてくる。

「絵理の色っぽい声を聞くと、もっと聞きたくなって止まらなくなる」

「もう、眠いのに寝れないじゃん」

「たぶん、その内に気付いたら寝てるって」

 翔の言葉通り、いつしか意識が薄れ、深い眠りについていた。目が覚めたのはお昼過ぎだった。

 目が覚めた時、腕枕の状態で翔はまだ眠っていた。無防備な翔の寝顔を見て、私は改めて幸せを感じた。