翌日、私は約束通り○○公園へ向かった。それはいいんだけど……夜中の12時という意味は理解出来なかった。
約束の時間より、少し早めに着くと既に翔は来ていた。
「なんでこんな時間に呼び出したのって、なんか理由あるんでしょ」
時計の針が12時を回ると、翔はサッカーボールを蹴るのを辞めて、私の正面に立って口を開いた。
「絵理……25歳の誕生日おめでとう」
「私の誕生日、覚えててくれたんだ」
「忘れたことなんてないよ。俺はずっと絵理のことが好きだったんだから」
「エッー!?」
私は翔の突然の真面目な告白に驚いた。もしかして……この前の告白も冗談じゃなく本気だったってこと?
「悪かったな。絵理のこと好きだから、つい意地悪したくなって。それに絵理は俺を、ただの幼馴染みとしか思ってなかっただろう。その仕返しみたいなもんだ」
「昔はね、今は何でか知らないけど翔のことが気になってるよ」
「運命の再会を祝して、真夜中のキックオフだ」
「ちょっと……翔、言ってる意味が分かんないよ」