なんでだろう。翔のことは、ただの幼馴染みとしか思っていなかったのに。最近、何故か翔のことが気になって仕方ない。

 相変わらず私に対して嫌味しか言ってこないのに、何故か気になってしまう。久しぶりの再会のせいなのかな?。

 それとも……この気持ちは恋?私は何気にベランダに出て見ると、翔もベランダにいた。

「ねぇ、昨日訪ねて来た女の人って……もしかして翔の彼女?」

「何……気になるの?」

「別に……そう言う訳じゃないけど、翔に彼女がいるのが以外だなって思っただけ」

「失礼な、俺だって彼女の一人や二人くらいいるよ」
「翔って二股掛けてるの?サイテー」

「そう言う意味じゃねぇーよ。バーカ」

「分かってるよ」

 昔から翔とは何故か喧嘩腰にしか話せない。でもそれが心地よかった。すると翔は鼻で笑いながら話してくれた。

「昨日、訪ねてきた女は元カノだよ。もう一度やり直したいって言われたけど断った」

「へぇー、何で断ったの」

「俺が好きなのはお前だからだよ。だから、お前も俺を好きになれ」

「ちょっと、何くだらない冗談を言ってるのよ」

「バレたか」

「翔って……いつも私のことからかってばかりだよね。私のことからかうの、そんなに楽しい?」

「だって、お前はすぐ本気にするから楽しいんだもん」

「確かにそうだけど……最近は冗談も分かるようになったつもりなんだけどな」

 何故か分からないけど、私は妙にイライラした。