叶えて、あげたかった。

たったひとつ、だけど大きなきみの願い事。

できるのなら僕も、一生きみといたかった。





依、

好きだよ。

依が大好きだ。



いつか誰かに心惹かれても、胸の奥底にはいつでも依がいる。

この感情を恋と呼ばなくなる日が来ても、一生消えない愛として残っていく。



きっとこの悲しみも切なさも、僕は忘れることはないだろう。

それと同時に、依に感じた愛しさもずっと忘れない。



この胸に残る依に笑われないように、僕はこれからを必死に生きるよ。

ひとつひとつを大切にして、愛していく。



きみと過ごした短い日々の思い出は、雪のようにこの胸に降り積もる。

その雪に躓いて転ぶ日もあるし、雪が解け消えてしまう日がくるのを恐れる気持ちもある。

だけど、雪が解けた先になにも残らないわけじゃない。



この胸には、消えることなく記憶として残っていく。

いつかきみの声が記憶から薄れても。

そのあたたかさだけは、絶対に忘れることはないだろう。



雪が溶ければ春がくる。

どんな人にも、きっと。

あたたかな春が待っている。