連絡が途絶えてから時間の感覚があやふやで。まるで。何ヶ月も前のことみたいに思えた。

仕事から帰って。ご飯を作ったり洗濯をしたりテレビを観たり、なにかをしている間は気が紛れた。照明を落としベッドに横になって眠ろうとすると。勝手に涙が流れた。

喪失感、虚無感、かなしい、さびしい、が溢れた。溢れた分、心の中がどんどん痩せていく。注ぎ足せるものも無くて。痩せていく。



クリニックの駐車場に停まっているナオさんの車を目に入れたくないのに。視線の端に捉えては、心臓が干からびていく。

わたしにとって日々は。生きていくための仕事に行き、部屋に戻ってくるだけのルーティンになった。

郁子さんや社長と笑い合ってても、嬉しいや楽しいを感じない。食も細って何を食べても味気ない。

生きてるのか息をしているだけなのか。




そして実際には10日ほど経った日の朝のこと。・・・気が付いた。クリニックは暗くて休みなのに駐車場に車が停まっていた。

違和感を覚えた。引き寄せられるように足が動いた。