いつもより丹念だった愛撫に、いつも以上に乱されて。ナオさんが一度、わたしの脚を割って自身をあてがう仕草をした。その感触にされるがままになってたけれどやがて離れ、代わりに舌で翻弄された。


ひとつに繋がれたら、やっぱり満たされ方は違うだろう。・・・でもいいのだ。きちんと離婚が成立して、本当の意味で一緒になれたら自然とそうなれる気がする。

体温と肌触りを直に感じているだけで、自分が相手の一部に溶け込んだ。やっと安住の地を見つけた。安らかなひとときだった。

郁子さんに見透かされてしまうほど、ナオさんが与えてくれたものはわたしを潤してた。心を潤してた。ささやかに、・・・幸せに。



突然、彼からの連絡が途絶えてしまうまでは。