間があったのが余計に不安を煽る。表情から読み取ろうとしたけれど、職業柄なのかほとんど変わらない。

「新宮さんにはありのまま伝えてほしいと吉見に頼まれたので、お伝えしますが」

それから三ツ谷さんはナオさんの様子を話してくれた。あくまで客観的に、淡々と。

聞き終わったとき。会うかどうかをもう一度たずねられた。

「会います」

迷いなく答えた。重大な決心が必要だったわけじゃない。最初から“会わない”選択肢はなかった、それだけのこと。

「分かりました」

頷き、おもむろに立ち上がった彼が口の端を緩めて言った。

「これから一緒に病院に行きましょう。・・・あいつも会いたがってますから、あなたに」