《6日目》
今日も相変わらず、國充と屋上に二人きりでいる
「今日もここに来るんだね」
「ここは俺の領域だからな
そっちこそ、毎日来てるよな」
「なんとなーく、逃げたかった」
なんでかわからないけれど、ここはとても落ち着く
家にいても切羽詰ってダメになるなら、少し逃げたほうがいい気がする
「食べる?」
そう言って國充が差し出してきたのはフーセンガムだった
「なにこれ、懐かしい」
「だろ?
100円ショップに行ったらお菓子コーナーで見つけたんだよ」
私はグレープ味を取って口の中に入れた
これ、この味…懐かしい味
「どれだけフーセン大きくできるか競おうぜ」
私はふっと笑った
國光の発言は小学生の男の子みたいに見えた
私も昔に戻りたくて「うん、いいよ」と言った
「じゃあ、俺からな」
そう言って謎のフーセンガム対決が始まった
國充のフーセンは案外大きかったけれど、すぐに割れてしまった
続いて私もなるべく大きくなるようにしたけれど、割れるのが怖くて中くらいで止めてしまった
「あ!それずるい!」
國充が私を指さして言ってくる
私はガムを吸って口の中に戻した
「ズルくない」
「まあ大きさは俺の方が上だから俺の勝ちかな」
フーセンガム対決ってことは
「やっぱりフーセン作った方が勝ちじゃない?」
私がそういうと、國充はプーっと口をふくらませた
本当に小学生になってしまったみたいに幼い
駄菓子って、こんなに人を幼くさせるものなのか…
口にフーセンができたみたいで私は國充のほっぺを抑えて潰してみた
「次は負けない!」
そう言い残して彼は去ってしまった
いや、次はもうしないよ
残念ながら
今日も相変わらず、國充と屋上に二人きりでいる
「今日もここに来るんだね」
「ここは俺の領域だからな
そっちこそ、毎日来てるよな」
「なんとなーく、逃げたかった」
なんでかわからないけれど、ここはとても落ち着く
家にいても切羽詰ってダメになるなら、少し逃げたほうがいい気がする
「食べる?」
そう言って國充が差し出してきたのはフーセンガムだった
「なにこれ、懐かしい」
「だろ?
100円ショップに行ったらお菓子コーナーで見つけたんだよ」
私はグレープ味を取って口の中に入れた
これ、この味…懐かしい味
「どれだけフーセン大きくできるか競おうぜ」
私はふっと笑った
國光の発言は小学生の男の子みたいに見えた
私も昔に戻りたくて「うん、いいよ」と言った
「じゃあ、俺からな」
そう言って謎のフーセンガム対決が始まった
國充のフーセンは案外大きかったけれど、すぐに割れてしまった
続いて私もなるべく大きくなるようにしたけれど、割れるのが怖くて中くらいで止めてしまった
「あ!それずるい!」
國充が私を指さして言ってくる
私はガムを吸って口の中に戻した
「ズルくない」
「まあ大きさは俺の方が上だから俺の勝ちかな」
フーセンガム対決ってことは
「やっぱりフーセン作った方が勝ちじゃない?」
私がそういうと、國充はプーっと口をふくらませた
本当に小学生になってしまったみたいに幼い
駄菓子って、こんなに人を幼くさせるものなのか…
口にフーセンができたみたいで私は國充のほっぺを抑えて潰してみた
「次は負けない!」
そう言い残して彼は去ってしまった
いや、次はもうしないよ
残念ながら