浮橋が調べてきた情報のおかげで、父親のことがだいぶわかってきた。

宗助は学業とバンド活動、そして浮橋に払うお金を稼ぐためにコンビニのバイトとファミレスのバイトを始めた。

それらを並行しながらの日々を過ごしながら、宗助は無事に大学3年生へと進級した。

「やってられるかよ!」

新しくサークルに入ってきた彼・宍戸を一言で言うならば、“手のかかる男”だった。

黙っていれば美しい容姿の男だが、口を開けばわがまま毒舌なだけである。

「こんなふざけた歌詞を歌える訳ねーだろうが!」

そう怒鳴った宍戸に、
「ふざけてるって何だ!?

誰に向かって口を聞いているんだ!?」

宗助は怒鳴り返した。

「ソース、落ち着け。

宍戸くんも落ち着いて」

武藤が宗助と宍戸の間に割って入った。